各種研究集会のお知らせ(2018年第2四半期・開催日順)

このページは、会員の皆さんから寄せられた、研究会、学会または研究・教育機関等が開催する研究集会のご案内です。デザイン上若干変更させていただく場合もございますが、原則として寄せられた情報をそのまま掲載しています。内容についてのお問い合わせは、それぞれの問い合わせ先に直接お願いいたします。またこのページに情報を掲載したいかたは、こちらをご覧下さい

第24回旅の文化研究フォーラム

開催日時:2018年4月8日(日) 13:00〜17:30
開催会場:シェラトン都ホテル東京 地下2階「醍醐東の間」
(東京メトロ南北線・都営三田線「白金台」駅下車、徒歩4分)
プログラム:
13:00 開会
13:10〜15:00 第1部 研究発表(第24回公募研究プロジェクト成果発表)
猪股泰広(筑波大学大学院博士課程)
「日本の山岳空間における登山とツーリズム ―登山イメージの変化と地域の対応に関する地理学的分析から―」
遠藤理一(北海道大学大学院博士課程)
「占領期日本の観光空間における「演出」と「発見」をつうじたナショナリテイの再構築」
軽部紀子(早稲田大学大学院博士課程)
「海を渡った文化の真正性の形成 ―カリフォルニア州における、ハワイ先住民の伝統舞踊であるフラの社会的機能を事例に―」
中野真備(京都大学大学院修士課程)
「国境なき海域ネットワークと漁撈知に基づく「漂海民」バジャウの移動に関する研究」
15:00〜15:50 第25回公募研究プロジェクト採択発表式・第25回旅の文化賞表彰式
第25回旅の文化賞受賞記念講演「未知との遭遇こそ我が喜び」
菅波茂(AMDAグループ代表・医学博士)
16:00〜17:30 第2部 パネルディスカッション「海外旅行事はじめ―幕末・明治の雄飛行―」
石森秀三(北海道博物館長・旅の文化研究所運営評議委員)
岡村隆(作家・探検家)
趙怡(東京工業大学非常勤講師・第6回公募研究プロジェクト採択)
山本志乃(旅の文化研究所研究主幹)
17:30 閉会
主催:旅の文化研究所
問い合わせ先:
旅の文化研究所
TEL: 03-5820-0360 / FAX: 03-5820-0361
E-mail: tabinobunka★rw.kintetsu.co.jp(★は@に変えて下さい)
URL: http://www.tabinobunka.com
その他の情報:
参加費無料。参加申し込みはメール・電話・FAXで受け付けます

慶應義塾大学人類学研究会

開催日時:2018年4月12日(木) 18:00〜20:00
開催会場:慶應義塾大学三田キャンパス 南校舎7階473教室
発表者とタイトル:
鈴木正崇(慶應義塾大学名誉教授)
「日本における宗教人類学の回顧と展望―学説史と自分史のはざまで」
司会:三尾裕子(慶應義塾大学文学部教授・文化人類学)
【講演概要】
 文化人類学が日本の一般の人々に対して新鮮な視野を提供した時代といえば、1970年代ということになろうか。学界においては、親族研究や機能主義に代わって、構造主義がブームになり、レヴィ=ストロースが華々しく紹介されて、E,リーチ、R,ニーダム、V,ターナーが必読書となり、山口昌男や青木保などが象徴や儀礼や神話をキーワードとして、文化について広く一般向けに語る時代が到来した。私の大学院生時代はその黄金期というべき時で、この流れは次第に宗教人類学という分野に収斂していった。私自身も現在に至るまで宗教人類学を主たる専攻分野としてきたという意識が強い。一方、宗教人類学という言葉を日本で始めて使用したのは宇野圓空で、宗教民族学を経て、古野清人、岩田慶治、佐々木宏幹などに連なる別の流れもある。西欧からの輸入による宗教人類学の展開と東アジアの植民地化の流れを汲む宗教人類学の展開は、どのように混ざりあったのか。あるいは混ざり合わなかったのか。宗教人類学を正面切って名乗る人が少なくなった現在、改めて宗教人類学の過去・現在・未来を問い、フィールドワークの自分史を、人類学・宗教学・民俗学の学説史の変遷と照らし合わせて、自省的に辿り直すことで、日本の文化人類学の現代的意義を明らかにしてみたい。
【講演者プロフィール】
 慶應義塾大学名誉教授。専門は、宗教人類学、民俗学。南アジア、中国、日本など広範な地域で調査研究に従事され、『スリランカの宗教と社会―文化人類学的考察』(春秋社 1996年/1997年に義塾賞受賞)、『ミャオ族の歴史と文化の動態―中国南部山地民の想像力の変容』(風響社 2012年/2014年に木村重信民族藝術学会賞受賞)、『山岳信仰−日本文化の根底を探る−』(中公新書 2015年/2016年に秩父宮記念山岳賞受賞)ほか、多数の著作を世に送り出されています。また、本塾文学部の教員として約30年の長きにわたり、多数の卒業生、研究者を育てられました。
共催:三田哲学会
問い合わせ先:
三尾裕子(慶應義塾大学文学部)
E-mail: YQB03736★nifty.com(★は@に変えて下さい)
URL: http://keioanthropology.fc2web.com
その他の情報:
事前申込み不要。参加費無料。

東アジア人類学研究会

2018年度若手研究者発表会

開催日時:2018年4月21日(土) 13:00〜17:20
開催会場:慶應義塾大学三田キャンパス 西校舎1階512教室
プログラム:
※各発表20分(発表15分、質疑応答5分)
第1セッション
司会:川瀬由高(東京大学・日本学術振興会特別研究員PD)
13:00〜13:20 芝宮尚樹(東京大学大学院)
「災害を生き抜くことの人類学的考察―1970年ペルーアンカシュ地震と2011年東日本大震災を事例に」
13:20〜13:40 北川真紀(東京大学大学院・博士課程)
「栃木県那須町における「非電化」実践の人類学的考察―エネルギー、技術、感覚経験」
13:40〜14:00 石井花織(東北大学大学院・博士課程)
「現代日本における市民参加型森林管理をめぐる文化人類学的研究―仙台市森林ボランティア団体を事例として」
14:00〜14:20 松崎かさね(首都大学東京大学院・修士課程)
「介護老人保健施設におけるケアスタッフと利用者の〈かかわり〉」
第2セッション
司会:吉川侑輝(慶應義塾大学・博士課程)
14:40〜15:00 小林兆太(神奈川大学大学院・修士課程)
「ネコハエトリクモ合戦の研究―千葉県富津市の事例を中心として」
15:00〜15:20 東野隆弘(慶應義塾大学大学院・博士課程)
「布教としての瞑想に関する一考察―高野山東京別院を事例として」
15:20〜15:40 曹紅宇(山口大学大学院・博士課程)
「中国『儺』における日本での伝播と変種」
第3セッション
司会:西川慧(東北大学・博士課程)
16:00〜16:20 内住哲生(首都大学東京大学院・修士課程)
「共同性の律動―北タイ・リスの信仰を超えた文化復興運動」
16:20〜16:40 土田まどか(東京大学大学院・博士課程)
「手話で歌うということ―翻訳としての手話歌に関するメタ語用論的試論」
16:40〜17:00 李南瑾(北海道大学大学院・修士課程)
「真正性をめぐる矛盾した実践―雲南省大理州周城村におけるペー族の絞り染めを事例として」
17:00〜17:20 郭睿麒(山口大学大学院・博士課程)
「中国貴州省ミャオ族櫛をめぐる試論」
主催:東アジア人類学研究会
共催:慶應義塾大学人類学研究会
問い合わせ先:
慶應義塾大学文学部・三尾裕子
03-5427-1287
URL: http://qingyingrenleixue.web.fc2.com/researchmeeting.html
URL: http://keioanthropology.fc2web.com/
その他の情報:
事前申込み不要。参加費無料。研究会終了後は会場近辺にて懇親会を予定しております。事前のお申し込みは必要ございませんので、こちらもぜひふるってご参加ください。

第153回比較民俗研究会

開催日時:2018年4月27日(金) 16:00〜18:00
開催会場:神奈川大学横浜キャンパス 9号館1階 日本常民文化研究所
発表者とタイトル:
吉村竜(首都大学東京・博士後期課程)
「『日系コロニア』を創造する:ブラジル南東部における日本人移民の営農戦略とエスニシティ」
主催:比較民俗研究会
共催:日本常民文化研究所
問い合わせ先:
神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科 佐野賢治研究室
TEL: 045-481-5661(内線4022)
URL: http://hikakuminzok.html.xdomain.jp/
その他の情報:
参加無料で、一般に公開されています。

近畿民俗学会研究集会「医療民俗の躍進」

開催日時:2018年5月20日(日) 13:00〜16:00
開催会場:大阪歴史博物館 4階第1研修室
(大阪市営地下鉄「谷町四丁目」駅下車)
プログラム:
公開講演(60分)
池田光穂(大阪大学COデザインセンター教授)
「民俗学とプラグマティックな医学について」
研究発表(各25分・質疑を含む)
戸田静男(関西医療大学特任教授)
「民間薬についての民俗学的考察」
舟木宏直(京都仏眼鍼灸理療専門学校教員)
「年中行事と灸」
大森惠子(佛教大学歴史学部非常勤講師・帝塚山大学文学部非常勤講師)
「湯治習俗の今昔」
主催:近畿民俗学会
問い合わせ先:
近畿民俗学会事務局
〒569-0055 大阪府高槻市西冠2-5-5 伊藤方
その他の情報:
参加費:無料

第7回理論民俗学研究会

貴州省の非物質文化遺産(無形文化遺産)をめぐって

開催日時:2018年6月14日(木) 16:50〜19:00
開催会場:関西学院大学西宮上ケ原キャンパス 第1教授研究館(本館) 1階会議室1
(阪急電鉄今津線「甲東園」駅からバス「関西学院前」下車)
発表者とタイトル:
石開忠(中国・貴州民族大学民族学与社会学学院院長・教授)
Dr. and Prof. Kaizhong Shi, Dean of School of Ethnology and Sociology, Guizhou Minzu University (GMU)
「中国貴州省文化遺産の現状とその保護」
李喬楊(中国・貴州民族大学副教授)
Dr.and Asso. Prof. Qiaoyang Li, Executive Deputy Director, Center for the World Ethnic Studies, GMU
「水族『馬尾繍』芸術と全域観光」
主催:理論民俗学研究会
問い合わせ先:
関西学院大学社会学部島村恭則研究室
E-mail: thsimamura★kwansei.ac.jp(★は@に変えてください)
その他の情報:
参加申込・参加費不要

第8回理論民俗学研究会

桑山敬己氏講演

開催日時:2018年6月15日(金) 15:30〜18:20
開催会場:関西学院大学西宮上ケ原キャンパス 社会学部棟 社301教室
(阪急電鉄今津線「甲東園」駅からバス「関西学院前」下車)
発表者とタイトル:
桑山敬己(関西学院大学社会学部教授)
「日本はどのように見られたか:女性の着物をめぐる西洋と日本の眼差し」
主催:理論民俗学研究会
問い合わせ先:
関西学院大学社会学部島村恭則研究室
E-mail: thsimamura★kwansei.ac.jp(★は@に変えてください)
その他の情報:
参加申込・参加費不要

第154回比較民俗研究会

開催日時:2018年6月15日(金) 16:00〜18:00
開催会場:神奈川大学横浜キャンパス 9号館9-212室
発表者とタイトル:
加藤秀雄(成城大学民俗学研究所研究員)
「地域社会の伝承と自治の関係性について―相互扶助的慣行、共有財産の比較研究に向けた予備的考察」
主催:比較民俗研究会
問い合わせ先:
神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科 佐野賢治研究室
TEL: 045-481-5661(内線4022)
URL: http://hikakuminzok.html.xdomain.jp/
その他の情報:
参加無料で、一般に公開されています。

ローランド・ロバートソン教授講演会 Guest Lecture by Professor Roland Robertson

グローカルな存在としての国民国家 ―グローバル化時代の国家の位置づけ―

The Nation-State as Glocal: National Membership of the International System

開催日時:2018年6月30日(土) 13:00〜15:30
開催会場:成城大学 3号館2階322教室
(小田急線「成城学園前」駅下車、徒歩3分)
発表者とタイトル:
ローランド・ロバートソン
「グローカルな存在としての国民国家―グローバル化時代の国家の位置づけ」
<講演要旨>
「グローカル」という言葉で私が意味するところは、グローバルなものとローカルなものとの交錯、より厳密に言うと相互浸透のことである。グローバルなものとは、たとえば国際連合のような存在をさすが、それに対して日本はローカルなものと位置づけられる。国連の加盟国はすべて同様に位置づけられているはずである。今回の講演では、国連をグローバルな存在の一例として取り上げ、国連における各国の位置づけが実際には異なっていることを論じたい。国連における各国の位置づけは原則として同等のはずだが、くわしく見てみると、その位置づけはそれぞれの国ごとに差異が見られる。この講演では、国連加盟国の中でも日本に着目し、グローバルなものとローカルなものの相互浸透を考察する。国連自体は1940年代後半まで存在しなかったものの、日本とアメリカは19世紀末のほぼ同じ時期に、今で言うところの国際秩序へと参入した。そこで、この講演では、一方では、日本が国連の一員として総合される過程を、他方では、国連体制の確立過程を「グローカルなもの」として検討してみたい。
<Abstract>
In using the word “glocal” I refer to the mixture — more specifically, the interpenetration-of the global and the local. For example, the United Nations Organization can be regarded as global, whereas Japan could be regarded as local. The same kind of relationship applies to every country in the world, as members of the UN. In this lecture I will be discussing the ways in which membership of the UN, to take but one example of the global, varies from country to country. In other words, membership of individual countries in the UN varies across the entire world. Even though membership of the UN is in one sense standardized for all member countries, in a more specific sense it is particularized — again for all countries. Therefore in this lecture I will be concentrating on Japan and will note in so doing that Japan and the USA entered what we now know as the international system at approximately the same time at the end of the nineteenth century; even though it should be noted that the UN was not founded until much later, that is the late 1940s. I will therefore be examining in this lecture, and in some detail, the theme of “the glocal” as a synthesis of Japan as a UN member, on the one hand, and the United Nations system, on the other.
主催:成城大学グローカル研究センター
共催:福井大学国際センター・国際地域学部
問い合わせ先:
成城大学グローカル研究センター
E-mail: glocalstudies★seijo.ac.jp(★は@に変えて下さい)
その他の情報:
入場無料、英語(同時通訳あり)
Admission Free;English, Simultaneous interpretation from/to English & Japanese