学会概要

 日本民俗学会は、民俗学の研究と普及および会員相互の連絡を図ることを目的として、1949年(昭和24年)に発足した、民俗学研究者の全国的な学会です。現在、約2300名の会員(うち団体会員352機関=2007年4月)を擁しています。

 その前身は、1935年(昭和10年)に柳田國男の還暦を機に開催された民俗学講習会に参集した、全国の研究者の要望によって結成された「民間伝承の会」です。第二次世界大戦後の新しい社会的な動向に対処するために、学会の名称を改めました。機関誌名も当初は『民間伝承』を踏襲いたしましたが、1953年(昭和28年)に『日本民俗学』に改めました。後、1958年(昭和33年)に『日本民俗学会報』としましたが、1970年(昭和45年)には再び『日本民俗学』に戻しました。

 日本民俗学会は、市民や社会に対する学会の公共性を推進するために法人化を決め、2014年11月1日から一般社団法人日本民俗学会に移行しました。

学術大会・主催研究会

 本学会の学術大会は年会と称し、通例10月第1土曜日および日曜日に開催されています。公開講演会やシンポジウム、個人発表などが行われています。例年500名を超える会員が参加し、活発な質疑応答が行われます。

 研究発表の機会としてはこのほか、「民間伝承の会」のころから引き続いて研究会(談話会)が開催されています。研究会には個人発表のほか、3月には全国の大学で民俗学関係の卒業論文を書いた学生の発表が行われ、2003年(平成15年)からは、修士論文の発表会も行われています。また、シンポジウムも随時企画され、談話会800回記念として「現代における伝承文化の意義」が開かれています。

学会組織

 本学会の最も重要な議決機関は総会であり、年会の際に開催されています。

 役員は会長1名(評議員会の推薦を得て、理事会の決議によって理事の中から選任する)、理事25名以内、評議員70名以内、監事2名からなり、その任期は2年です(第28期=2011年度より)。執行機関である理事会は、評議員会で評議員の中から推薦され、総会によって選任された理事によって構成されています。理事は、会長以下、編集担当・研究会担当・情報広報担当・会計担当・庶務担当・渉外担当・国際交流担当・特別委員会担当・倫理担当を分担しています。

 また、理事会のもとに、年会実行委員会・研究奨励賞審査委員会が毎年設けられるほか、必要に応じて特別委員会が設けられます。

会員

 本学会の会員には「通常会員」「名誉会員」の2種類があります。通常会員は、規定の会費を前納することで、以下の権利を有します。

  1. 学会誌『日本民俗学』(年4回発行)の受領
  2. 学会誌『日本民俗学』への論文・研究ノートの投稿
  3. 本会が開催する年会(annual meeting)・研究会(談話会)等への参加と研究発表
  4. 日本民俗学会研究奨励賞への応募(35歳未満)
  5. 総会における議決権および評議員の選挙権・被選挙権
  6. 日本民俗学会公式ホームページへの記事の投稿

 本会の通常会員の会費は以下の通りです(本会の会計年度は9月1日より翌年の8月31日までです)。

  • 一般: 年額 8,000円
  • 学生: 年額 4,000円

 入会希望者は、会員1名以上による紹介または履歴書の提出(英語可)とともに入会を申し込み、理事会の承認を受けることになっています。申し込みに際しては入会申込書のフォームをダウンロードし、必要事項をご記入の上、学会事務局までご送付ください。

 学生に関しては、そのことを証明できる書類(学生証のコピーなど)を、入会申込書とともにお送りください。なお、入会申込書をご提出いただき、理事会で承認された後に、日本民俗学会事務局より、入会の可否、会費の納入方法についてご連絡いたします。

 ※入会申し込み定款・規程等もあわせてご覧ください。海外会員も募集いたしております。奮って、ご入会ください。