各種企画展のお知らせ(2017年・会期初日順)
このページは、会員の皆さんから寄せられた、博物館・資料館等が開催する企画展・特別展のご案内です。デザイン上若干変更させていただく場合もございますが、原則として寄せられた情報をそのまま掲載しています。内容についてのお問い合わせは、それぞれの問い合わせ先に直接お願いいたします。またこのページに情報を掲載したいかたは、こちらをご覧下さい。
- 2017.05.20-2017.06.25. 企画展「東京湾のイカ網漁 〜浦安発祥の漁具・漁法か?!〜」(浦安市郷土博物館)
- 2017.09.12-2017.11.05. ミニ企画展示「郡上竿と美濃和紙」(岐阜県博物館)
- 2017.09.30-2017.11.26. 特別展「道が織りなす旅と文化」(和歌山県立紀伊風土記の丘)
東京湾のイカ網漁 〜浦安発祥の漁具・漁法か?!〜
浦安市郷土博物館企画展
- 開催期間:2017年5月20日(土)〜6月25日(日)
- 開催会場:浦安市郷土博物館
- (JR京葉線「新浦安」駅もしくは東京メトロ東西線「浦安」駅下車)
- 開館時間:9:30〜17:00
- 休館日:毎週月曜日、館内整理日=5/31(水)
- 入場料:無料
- 企画展の内容:
- 東京湾のイカ網漁は、「スミイカ」と呼ばれるイカをねらった漁法で、昭和30年代の初めまで、千葉県側の海域を中心に盛んに行われていました。3月から5月にかけて、産卵のために藻場に集まるイカの習性を利用したもので、藻草に似せた仕掛け(「作藻」または「イカ藻」と呼ぶ)をつくって海中に沈めておき、卵を産みつけるために集まったイカをその仕掛けごと網で引きあげて捕獲するという方法です。この漁法は、江戸時代の半ばに浦安の猫実村から始まったものが堀江村に伝わり、そこからさらに各漁村へ広まっていったということが、各地に残っている古文書類から明らかになりました。
- スミイカは、天ぷらや鮨など江戸前料理には欠かせない食材です。今も引き継がれている江戸の食文化が、浦安の漁師たちの知恵と工夫によって生まれた新漁法に支えられていたのだということを紹介したいと思います。
- 展示構成は以下の通りです。東京湾のイカについて、歴史的・民俗的な視点から追及し、実物資料も数多く展示します。また現在まで行われている千葉県の伝統漁法「イカ籠漁」の現状報告コーナや、学芸員による漁法模型制作過程の顛末(苦心談?)など、ちょっと恥ずかしいコーナーもあり。
- 展示構成
- 1. 東京湾のイカ
- 2. 江戸時代 浦安から始まったイカ網漁
- 3. イカ網漁とは 〜浦安最後のイカ網漁師 岩瀬利夫さんの語りから〜
- 4. 浦安のイカ藻とイカ網
- 5. 盛んだった浦安のイカ漁 〜もう一つの漁法 イカ縄漁〜
- 6. 「イカ網漁」から「イカ籠漁」へ
- 7. 現在のイカ籠漁〈木更津市牛込漁業協同組合〉
- 8. その他のイカ漁法(1) 網漁 〜イカダマ・平曳網・流し網・刺網〜
- 9. その他のイカ漁法(2) 釣漁 〜一本釣り・曳釣・立縄釣り〜
- 国指定重要有形民俗文化財「房総半島の漁撈用具」よりイカ釣具を展示
- 10. 埋め立てによるイカの減少と消えゆくイカ漁法
- 11. 日本各地のイカ網・イカ籠漁
- 12. 「イカ網漁再現模型・イラスト」ができるまで
- 13. 学芸員のイカ籠漁体験取材報告
- 関連イベント:
- 学芸員講座・講演会(各回14:00〜16:00・事前申込制)
- (1) 2017年5月21日(日)「浦安最後のイカ網漁師 岩瀬利夫さんをお招きして」
- 講師:当館主任学芸員 尾上一明(定員20名)
- (2) 2017年6月4日(日)「古文書から読み解く、イカ網漁のはじまり」
- 講師:当館主任学芸員 林奈都子(定員20名)
- (3) 2017年6月18日(日)「現役イカ籠漁師(木更津市牛込漁業協同組合)をお招きして」
- 講師:当館主任学芸員 尾上一明(定員50名)
- ミュージアムトーク(学芸員による展示解説会)全3回
- 2017年5月28日(日)・6月11日(日)・25日(日) 14:00〜 事前申し込み不要(直接会場へ)
- 主催:浦安市郷土博物館
- 問い合わせ先:
- 浦安市郷土博物館
- 〒279-0004 浦安市猫実1-2-7
- TEL: 047-305-4300
- その他の情報:
- 関連刊行物=浦安市郷土博物館調査報告第10集『浦安の烏賊網漁』(オールカラー206ページ・1,500円)
岐阜県博物館ミニ企画展示「郡上竿と美濃和紙」
- 開催期間:2017年9月12日(火)〜11月5日(日)
- 開催会場:岐阜県博物館 本館・企画展示室
- (JR岐阜バスのりば14より、関・美濃方面40分「小屋名」バス停より徒歩20分)
- 開館時間:9:00〜16:30(9〜10月)・9:30〜16:30(11月)いずれも入館は16:00まで
- 休館日:毎週月曜日、但し9月18日(月・祝)・10月9日(月・祝)は開館、9月19日(火)・10月10日(火)休館
- 入館料:9/12〜9/14……一般330(270)円、大学生110(50)円、高校生以下無料
9/15〜11/5……一般600(520)円、大学生300(200)円、高校生以下無料 - (カッコ内は20名以上の団体料金、特別展「壬申の乱の時代」会期(9/15〜11/19)は特別展入館料となります。上記料金ですべての展示(特別展・常設展)がご覧いただけます。
- 企画展の内容:
- 岐阜県博物館で、地域連携・協賛事業として中濃地域3市(関・美濃・郡上)の特集展示を実施します。
この地域を流れる清流長良川は、豊かな水産資源の源であるだけでなく、生活・水環境・漁業資源が連関する里川のシステム「長良川システム」として世界農業遺産「清流長良川の鮎」に指定されています。美濃市周辺の和紙生産と岐阜市の紙製品の例に見るように、長良川はまた、上流の物産を下流へと運ぶ産業の動脈でもありました。
今回の展示では、中濃の長良川が育んだ文物の中から、鮎釣り・渓流釣りの名品として名高い郡上竿と、ユネスコ無形文化遺産として有名な美濃和紙を紹介します。 - 主催:岐阜県博物館/協力:郡上市教育委員会・美濃市教育委員会
- 問い合わせ先:
- 岐阜県博物館
- TEL: 0575-28-3111
- FAX: 0575-28-3110
- URL: http://www.gifu-kenpaku.jp/
特別展「道が織りなす旅と文化」(和歌山県立紀伊風土記の丘)
- 開催期間:2017年9月30日(土)〜11月26日(日)
- 開催会場:和歌山県立紀伊風土記の丘
- (JR「和歌山」駅東口から和歌山バス約20分/タクシー10分)
- 開館時間:9:00〜16:30
- 休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日または休日の場合は次の平日)
- 入館料(特別展料金):一般350円、大学生210円、高校生以下・65歳以上・障害者の方および県内在学の留学生は無料(証明書の提示が必要)
- 企画展の内容:
- 道は、私たちの暮らしに欠くことのできないものです。全国に縦横に張り巡らされた街道は、人を繋ぎ、物資を運び、文化を届け、歴史を築いてきたとともに私たちの生活を潤してくれる存在です。
和歌山県には、古代の官道であった南海道をはじめ、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が走り、参詣道が繋ぐ神社に世界中から観光客が訪れています。2016年には、闘鶏神社や中辺路北郡越など22ヶ所が世界遺産に追加登録されました。
道によって繋がれた寺社は、信仰と観光という点から数多くの参詣道によって支えられていました。和歌山県内に目を向けてみると、熊野那智大社や青岸渡寺、道成寺や粉河寺などは今も変わることなく観光客で賑わっています。
本展では、街道を経て和歌山から全国へ展開していった宗教者とその広がりや和歌山にやってきた参詣者の実像を実際に使用された道具から迫るとともに、出開帳で用いられた什物をはじめ、妖怪絵巻などの大衆を対象にした文物を紹介し、信仰から観光への変遷をたどっていきます。 - 主な展示品
- 備崎経塚資料(熊野本宮大社)
- 懸仏・経筒(熊野那智大社)
- 仮庵山経塚群資料(田辺市教育委員会)
- 御正体(阿須賀神社)
- 大入花祭関係資料(愛知県東栄町)
- 曽川花祭の面(愛知県豊根村)
- いざなぎ流祭文(個人蔵)
- いざなぎ流仮面(高知県立歴史民俗資料館)
- 西国三十三度行御背板(大阪府:葉室組・住吉組・嬉組)
- 笈摺(橋本市郷土資料館)
- 西国三十三所巡礼札(粉河寺)
- 鬼神之角、安珍之扇子、清姫之打敷(道成寺)
- 道成寺縁起(御坊市立名田小学校)
- 迦楼羅王尊像:烏天狗ミイラ(御坊市教育委員会)
- 稲亭物怪録(広島県立歴史民俗資料館)
- 付喪神絵詞(国際日本文化研究センター)
- 滑稽百鬼夜行絵巻(国際日本文化研究センター)
- 化物尽絵巻(国際日本文化研究センター)
- 百鬼夜行絵巻(国際日本文化研究センター)
- 関連するイベント:
- 和歌山県立紀伊風土記の丘の秋期特別展「道が織りなす旅と文化」(9/30〜11/26)の開催に伴い、展示内容についてより理解を深めていただくとともに、地域の文化財への関心と愛着をより強めていただけるよう民俗学の研究者を講師として招き、最新の調査研究成果に係る記念講演会を開催します。
- 定員:各回50人
- 参加費:資料代100円及び入館料
- 申込:電話による事前申し込み(TEL: 073-471-6123/受付開始は各回の2週前の金曜日13:00〜)
- 対象:小学生以上
- 第1回記念講演会(2017年10月21日(土) 13:30〜15:00)
- 中野洋平(島根大学地域未来戦略センター講師)
- 「旅する宗教者の諸相」
- 第2回記念講演会(2017年10月28日(土) 13:30〜15:00)
- 中村浩道(当館館長)
- 「備崎経塚と熊野御師」
- 第3回記念講演会(2017年11月4日(土) 13:30〜15:00)
- 斎藤英喜(佛教大学歴史学部教授)
- 「祈祷・神楽に見る熊野信仰−聖なる湯をめぐって」
- 第4回記念講演会(2017年11月11日(土) 13:30〜15:00)
- 宮本佳典(橋本市文化財保護審議会委員)
- 「熊野信仰と葛城修験」
- 主催:和歌山県立紀伊風土記の丘
- 問い合わせ先:
- 和歌山県立紀伊風土記の丘
- TEL: 073-471-6123(担当:藤森・瀬谷)
- E-mail: kofun★kiifudoki.wakayama-c.ed.jp(★は@に変えて下さい)
- URL: http://www.kiifudoki.wakayama-c.ed.jp/